『自分で勝手に制約を作らない!』
視デの試験は一番思い出深いものとなった。視デの試験は苦手な3時間制作。ムサビの試験会場には1人1つ机が用意されている。椅子も格好良い。試験官たちがモチーフを配り始めた。パプリカ3つとアルミホイルとフルーツナイフ。パプリカは多摩美のテキで出た上に、アルミホイルは昨日立美で描いたばかり。タイミング良すぎ。周囲を見渡すとみんなパプリカを3ついれている。3つも入れろなんて条件にない。パプリカを3つも入れてホイルやナイフの現象を描き込む時間がない。ホイルの上のパプリカ1つをナイフで切る構図にした。この時点で40分くらい経過していた。今までの試験は全く緊張していなかったのに今さら緊張。見えているはずのパプリカの細かい表情を無視して描いていることに気付き、練りゴムで消して描写し直す。途中で緊張をほぐすための周りの人の絵も見てみる。みんな入れすぎたパプリカとクシャクシャのホイルにてこずっている。少し安心した。終了30分前に絵を離れて見てみる。なんだこの絵は!絵の右側から出てくるナイフは唐突すぎて、パプリカの影はあるのに手の影がない。絵にのめり込みすぎて全体感を忘れていた。もう頭の中は真っ白だった。デッサンは好きだったし、得意だったはずなのに。仕方がない、残りの時間を考えて手前のものはしっかり描こうと思い、パプリカのヘタと手前のホイルの現象を徹底的に描き込んだ。
『3時間平面のジレンマ』
私はいつも家で額に入れて飾ってもカッコイイ作品を作りたいと考えていた。でもそのためにはエスキースに時間をかけて形を洗練させなければならない。しかも私は色から全体感までしっかり決めないと絵に取りかかれなく、制作中に要素を足すこともできなかった。そうすると3時間では少し厳しい。「3時間で出来るものを」と言われたけれど自分の方向性を曲げたくなかった。視デっぽい作品を作るか終わらないかもしれないけれど自分らしい作品を作るかだ。 ... 続きを読む >
『30点か130点の作品』
モチーフが配られた。5種類の紙から1種類の紙を選んで加工し、その現象をデザインしなさいという課題だ。自分らしい作品を作ろう。デッサンでもう失敗してるんだし、もし自分らしくない作品を作って受かっても嬉しくないと思ったからだ。そして思い浮かんだ絵はトレーシングペーパーの影を表したカッコイイ絵。他の人から見たら参作とそんなに変わらないアプローチに見えるかもしれないが、自分にとっては大きな違いに思えた。色は黒と白がメイン。エスキースと下書きで約1時間10分くらいは過ぎていたが画面は少なかったので焦らなかった。焦ったのは試験終了後、選んだ紙はトレぺなのに画面上では上質紙にも見えてしまったときだった。何の紙か見る人が迷うようなのは論外だと思い自信をなくしかけました。だから受かったときは信じられなかったし、そのときの嬉しさは何とも言えないものだった。どちらとも取れない中途半端な作品をつくるより、やはり、自分の納得のいくような絵を描いてよかった!! |