冴えわたる直感 高2の冬だった。基礎科に通う友達に誘われ、進路説明会に忍び込む。絵を描きたい。けれど、正直迷い疲れていた私には、映像メディア科の紹介は刺激的だった。
体験授業へ参加した後、迷いながらも映像科で講評を開く。帰り際、壁にコラージュ作品が貼ってあるのを見つけるなり、小西先生に「私、コラージュが好きなんです。」と言った。「きっと橋本ならもっといいのが作れるよ。」突然、呼び捨てにされた。生徒になった、と思った。
1学期は飛ぶように過ぎた。部活引退までは、考え事をする暇もない。バットケースやグローブの袋を持って夜間部に通う。夏休みくらいまで、友達がいなかった。私が本当にやりたいことは何だろう。やりたいことが多すぎて、逆に自分がわからなかった。ここ(映像科)にいていいのか、悩む。そんな時は何もしない。目の前の課題を片付けて、あとは時間が解決してくれるのを待つ。ここにいていいんだ、直感がそう決めたんだ。自分に言い聞かせ、夏は終わる。
悲しいこと 実技の勉強を振り返ってみる。一年間どんな物語を作ってきたか。入試課題に対して、どう考えたか。
「死」より「生」。誰かが死ぬ話よりも、生きてる話が好きだ。誰かが死んでも、子なり孫なりその命の繋がりが生きてること。生きていると、どうしようもないことに直面したりする。美しいものに出会ったりする。ずっとそれを眺めていると、悲しくなってくる。血が騒ぐ。涙が出る。限界を感じる。
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入試ではそれを描いた。私が普段考えていることや、自分の作風を守ろうと心がけた。温度感がよくわからないゆるゆるとした感じ。短編。私は言葉をひとつひとつ選んでは紡いでいく。だからどうしてもショートストーリーになる。解答用紙に、光の名の種類が並んでいた。私の祖母は以前「花は自分の名前を知っているかしら」と書いた手紙をくれた。光は自分の名前を知っているのだろうか。私は微光、反射光、残光を選んだ。ギラギラしたり、全く光が見えなくなってしまうより、私と相性の良い光たちを選んだ。 |