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市川 可奈子
 
市川 可奈子

武蔵野美術大学 日本画学科 合格
入試課題「鉛筆デッサン」
机上のモチーフを鉛筆デッサンしなさい


武蔵野美術大学 日本画学科 合格
入試課題「着色写生」
次の言葉の中からイメージするものをひとつ選んで、自分自身と関連づけて描きなさい。A.今朝のできごと B.私の町 C.私の部屋

武蔵野美術大学 日本画専攻 合格

市川 可奈子
東京・都立片倉高校高校卒

日本画科 昼間部生

空は灰色、寒かった。 会場に着いても本番だという実感はなく、ただこわくてたまらなかった。席は窓側最前列。後ろの席になり他の人の絵も見れてよかったという話をきいていたが、私の場合は「あの人こんなことしてる!向こうの人もだ!!私、これでいいのかな」と、心配になってしまうから丁度いい席だと思った。課題は 、『A 今朝の出来事、B 自分の部屋、C 自分の町、から一つ選び、自分と関連づけて描け』だった。一番イメージの湧いたAを選択。いろいろ考えて昨夜十二時過ぎに風呂に入ったまま眠ってしまったことを思い出した。人の足が水から飛び出しているのは目立つだろうと思い、おおまかな構図を決めると、まずはトイレへ行き、自分の両足をスケッチした。会場に戻るとみんな描きだしていて少し焦ったが、周りは気にせず、遅れながらも描き始めた。

昼休みはさっさと昼食をとり、トイレに座って足の構造を意識しながらより細かいデッサンをし、さらに自分の頭頂部がどうなっているのかを携帯電話のカメラで確認しておいた。午後は必死だった。メインと決めた両足と頭以外にも何か描き加えたり、水滴をリアルに描こうと迷っていたが、残り時間で何が出来るかと考えた結果、メインの三点をしっかり描写するしかないと思い、それに集中した。

私は集中力に自信はないが、今日次第でここが母校になるか、憧れていた学校で終わるのかが決まると思うと最後まで集中できた。

私は何をやってきたんだろう 私は絵の上達が遅く、評価も現役時とあまり変わらなかった。どんどん上手くなっていく同年代の子や現役生が不思議でならなかった。上手くならないなら参考作品を模写するなりすれば少しは上手くなったかもしれなかったのに、私はそれさえもしなかった。

そんな実力が去年と大差ない状態で試験一ヶ月前くらいにはあきらめモードになっていて、家にいても何もしなかった。そんな私を叱ってくれたのは父だった。試験までボルテージを上げていくため、毎日一枚づつクロッキーの枚数を増やしていくようにとアドバイスをうけた。枚数が増えるにつれて気持ちがめげて少なくなった日もあったけれど、それでも続けていった。中にはやる気あるのか?というようなものも含まれていたけど、一枚一枚を見てコメントをくれた先生には感謝している。この一ヶ月のあがきが成功に結びついたのかは分からないけれど、ここで得られたものは決して無駄じゃなかったと思っている。
私は立美の環境を充分に活用できなかった。だからここでつけられなかった力を大学でつけ、さらなる躍進をするため、大学の環境を存分に利用していきたいと思っている。

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